歯を白くする方法として、重曹ホワイトニングに興味を抱いている方もいるでしょう。しかし、「本当に効果はある?」「歯が削れてしまうって聞いたけど、本当?」など、不安の声が多いのも事実です。
そこで本記事では、歯科医師が警鐘を鳴らす重曹ケアの実態と、歯科医院だからこそできる歯を白くする方法を解説します。大切な歯を守りながら、清潔感のある口元を目指すための判断材料としてください。
重曹ホワイトニングは家で手軽に行える方法として注目を集めていますが、はたして本当に漂白効果はあるのでしょうか。
ここでは、重曹によって歯が白く見えるといわれる理由や、医療ホワイトニングとの違いを解説します。
SNSなどで話題になっている「重曹ホワイトニング」ですが、結論からいえば、重曹で歯を白くすることは難しいでしょう。
重曹には強い研磨力があるため、歯の表面に付着したステイン(着色汚れ)を物理的にこすり落とすことは可能です。ただし、作用するのはあくまでも歯の表面に限られます。重曹は漂白作用を持たないため、歯の内部の色調そのものを変える効果は基本的にありません。
重曹を用いたケアでは歯の表面汚れが除去されるため、一見歯が白くなったように感じることがありますが、実際には色そのものが変化しているわけではありません。歯の黄ばみの原因である象牙質の色はそのままであり、漂白の意味で用いられる「ホワイトニング」とは作用が異なる点に注意が必要です。
一方、医療ホワイトニングでは、医療機関で扱っている薬剤を用いて象牙質の色素を化学的に分解して漂白します。歯そのものを白くしたいと考えているなら、医療ホワイトニングを受けることは選択肢の一つです。
重曹を使ったセルフケアには、注意すべきリスクがあります。特に重曹が持つ「高い研磨力」「アルカリ性」「塩分」といった特性は、歯や口腔内にさまざまなダメージを与える可能性があるため、注意が必要です。
ここでは、重曹ケアに潜む代表的な3つのリスクを見ていきましょう。
重曹の大きな特徴は、研磨力が高い点です。汚れを落とす力は強い一方で、歯を守る役割を担うエナメル質まで削ってしまう恐れがあります。
エナメル質に傷が付くと、そこに汚れや色素が入り込みやすくなり、かえって黄ばみや着色が悪化する事態になりかねません。さらに、エナメル質が薄くなることで歯の内部が刺激を受けやすくなり、冷たい食べ物や飲み物がしみるなど、知覚過敏の症状を引き起こすこともあります。
重曹はアルカリ性の性質を持つため、口腔内の柔らかい組織にとっては刺激が強すぎる場合があります。特に歯茎に触れると炎症や痛みを引き起こす可能性がある点に注意が必要です。
歯の白さを求めて始めたセルフケアが、かえって口腔内のトラブルを招く恐れがあります。
重曹には比較的多くの塩分が含まれているため、歯磨きに使用すると、たとえ飲み込まなくても口腔内が塩分の過剰摂取状態になる可能性があります。
塩分による刺激は口腔内の粘膜に負担をかけやすく、口腔内環境のバランスが乱れる原因になります。その結果、歯や歯茎のトラブルを招くなど、さまざまな悪影響につながりかねない点にも注意が必要です。
重曹を使った歯のお手入れは、一見するとホワイトニングのように思われがちですが、実際は歯の表面に付着した汚れをこすり落とす「クリーニング」に近いケアです。しかし、自己流で行う重曹ケアには、歯や歯茎に負担をかけるリスクが伴います。
歯の表面汚れや着色の除去が目的なのであれば、無理に削る方法を選ぶ必要はありません。歯科医院で受けられるクリーニングであれば、安全性に配慮しながら歯の表面汚れを落とすことが可能です。
ここでは、歯科医院で受けられる歯のクリーニングの特徴について解説します。
歯に付着したステインの除去が目的なら、あえてリスクの高い重曹を使う必要はありません。歯科医院で行うクリーニングは、歯科医師が歯の状態を確認した上で専用の器具と適切な方法で汚れを除去していくため、歯や歯茎への負担を抑えやすい点が特徴です。
歯が削られる不安を抱えずにケアをしたい方にとって、歯科クリーニングは無理のない選択肢といえるでしょう。
ホワイトエッセンスのオーラルスパクリーニングは、単に歯の表面汚れを落とすだけの施術ではありません。予防・審美・快適性に配慮した、自費診療ならではの包括的クリーニングサービスです。
独自の研磨技術により、1回の施術でも歯の表面をなめらかに整える効果が期待できます。また、「ウルトラファインバブル(UFB)」と100時間以上の研修を受けたプロの技術を組み合わせることで、歯を過度にこすらず、汚れを浮かせて効率よく除去します。施術後は歯の表面が整うため、新たな汚れが付着しにくい点も大きな特徴です。
本来の歯の白さよりさらに明るいトーンを目指す場合、歯科クリーニングでは限界があります。歯科クリーニングは歯の表面に付着した汚れを除去するケアであり、歯の内部の黄ばみへ働きかけることはできないためです。
歯の色そのものを内側から白く変えたいなら、医療機関で行われるホワイトニングが有効な方法といえます。ここでは、医療ホワイトニングの特徴を解説します。
歯の内部にある象牙質由来の黄ばみは、どれほど丁寧にブラッシングをしても、自宅のケアだけで改善することはできません。
歯の内部の色調に働きかけるには、医療機関で扱っている「過酸化水素」を含む薬剤を用い、色素を「分解(漂白)」する必要があります。この作用によって、歯本来の色調を超えた明るさや透明感を目指すことが可能です。
そのため、歯の黄ばみを改善したい場合、医療ホワイトニングは根本的な解決につながる方法といえるでしょう。
ホワイトエッセンスの医療ホワイトニングは、セルフケアや重曹によるお手入れでは届かない歯の内部の色調にアプローチし、歯を削る方法に頼らずに白さを引き上げることを目的とした施術です。
使用する薬剤は、薬事承認を受けたオリジナルのホワイトニング剤です。中性~アルカリ性に調整されており、歯への刺激を抑える処方となっています。
また、照射器には、歯面漂白用の活性化装置として医療機器認証を取得している自社開発の「WE Light クラスⅡ」を標準採用。薬剤の効果を高める光照射を組み合わせることで、透明感のある白さを目指せます。
忙しい日々の中でも、理想の歯の白さを目指したい方にとって、ホワイトエッセンスの医療ホワイトニングは有力な選択肢といえるでしょう。
ホワイトニングの詳細はこちら重曹を用いた歯磨きは歯や歯茎に負担をかけるリスクが高いため、基本的にはお勧めできません。それでも試してみたいと考えている場合は、少しでも歯や歯茎へのダメージを抑えるためにも以下の点を守りましょう。
重曹を使った歯磨きを試す場合は、使用回数を抑えることが重要です。重曹は高い研磨力やアルカリ性、塩分過多といった性質を併せ持つため、使用を重ねるほど歯や口腔内にダメージを与え、先述したリスクが高まる恐れがあります。
そのため、使用は週1回以下にするなど、極めて少ない頻度にとどめることが望ましいといえます。
重曹は研磨力が非常に高いため、歯の表面汚れを落とそうとして強くこすると、歯を守る役割を担うエナメル質まで傷付けてしまう恐れがあります。結果、知覚過敏など口腔内のトラブルを招きかねません。
歯磨きで重曹を使う場合は決して力を入れず、歯の表面を軽くなでる程度にとどめることが大切です。
重曹を使って歯を磨いた後でしみる感覚や痛みなど少しでも違和感を覚えた場合は、すぐに使用を中止し、速やかに歯科医院を受診してください。
歯や歯茎のトラブルは、早期に発見し適切に対処することが重要です。自己判断で様子を見ていると、症状が進行しかねません。わずかな異変であっても見過ごさず、専門家の診断を受けることが大切な歯を守るための最善の対応といえるでしょう。
重曹を使ったセルフケアは、手軽さやコスト面から魅力的に感じるかもしれません。しかし実際には歯を守るエナメル質を削るリスクを伴う方法であり、安易に続けると歯の健康を損なう恐れがあります。
一度削れてしまった歯は元に戻らず、将来的に知覚過敏や着色の悪化といったトラブルにつながる可能性も否めません。
歯の白さを目指すのなら、その場しのぎの自己流ケアではなく、歯の構造や状態を理解した歯科医師に相談することが重要です。歯を守りながら理想の口元を目指すためにも、まずは専門家に相談し、自分に合った方法を選びましょう。
イチゴの酸(リンゴ酸)と重曹の研磨力で歯の表面汚れは落ちますが、酸蝕歯(歯が溶ける)となるリスクが高く危険です。
一部で行われています。しかし、体質や歯の状態には個人差があるため、自己判断で続けず、必要に応じて歯科医院で相談するのが安心です。
はい、その危険があります。重曹の強い研磨力で表面のエナメル質が削れて薄くなると、内側にある黄色い層(象牙質)が透けて見えるようになり、かえって黄ばみが目立つリスクがある点がデメリットです。

歯科医師
大槻昌幸
1988年東京医科歯科大学大学院歯学研究科修了後、東京医科歯科大学歯学部歯科保存学第一講座入局。東京医科歯科大学大学院准教授、松本歯科大学客員教授を歴任する一方、一般社団法人日本審美歯科学会理事長、一般社団法人日本レーザー歯学会常務理事、一般社団法人日本接着歯学会代議員なども務める。現在はホワイトエッセンス特別監修医師として、世界に通用する漂白効果の実現、及びさらなる漂白効果を得るための製品研究に携わる。
著書:患者さんが安心・納得する医療ホワイトニング説明BOOK こう聞かれたら、こう答える
ホワイトニング NEW GENERATION 他

歯科医師
大河原典果
1997年新潟大学歯学部卒業後、獨協医科大学医学部口腔外科学講座入局。2001年ホワイトエッセンスに勤務し、臨床現場での診療と並行して歯のホワイトニングや歯のクリーニングといった各施術のマニュアル・教育研修に参与。ホワイトエッセンスの次世代ホワイトニング材研究開発担当者として、フリーラジカル研究者や共同研究先の各大学の先生方の協力を得てオフィスホワイトニング材(ホワイトエッセンスホワイトニング プロ)の開発および認可取得に携わる。
著書:リピート化するホワイトニング・クリーニング