重曹歯磨きの正しいやり方は?効果・注意点・危険性を解説

重曹歯磨きの正しいやり方は?効果・注意点・危険性を解説

/ 監修:歯科医師 大河原典果、歯科医師 大槻昌幸

安価で手軽に歯が白くなるという噂から「重曹歯磨き」を試してみたいけれど、本当に安全なのか、どんな効果があるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、重曹歯磨きの安全性と具体的な手順を正しく理解し、自分の口内環境で実施すべきか、あるいは「重曹うがい」に留めるべきかを判断できるよう、効果や注意点、危険性、そして安全な方法について詳しく解説します。

CONTENTS

重曹歯磨きは危険?知っておきたい3つのデメリット

重曹を使った歯磨きは、手軽なホワイトニングケアとして注目されることがありますが、歯科専門家の視点からはいくつかの重大な危険性が指摘されています。

安全なオーラルケアを行うためにも、まずはそのリスクを正しく理解することが重要です。

特に注意すべき3つの危険性について解説します。

歯の表面(エナメル質)を傷つけ、摩耗させる可能性がある

重曹の粒子は、歯の表面をきれいにする研磨剤として作用しますが、その粒子は歯磨き粉に含まれる研磨剤よりも粗く硬い性質を持っています。

そのため、重曹で歯を磨くと、歯の最も外側にある硬い組織「エナメル質」を削ってしまう危険性があります。

エナメル質は一度削れると再生しないため、継続的な使用は歯に回復不能なダメージを与える可能性があります。

知覚過敏を引き起こす・悪化させる可能性がある

エナメル質が重曹によって削れると、その内側にある象牙質が露出することがあります。

象牙質には神経につながる無数の細い管が通っているため、外部からの刺激が神経に直接伝わりやすくなります。

これが知覚過敏の原因であり、歯がしみるといった症状を引き起こす危険性につながります。

歯茎を傷つけ、炎症を起こす可能性がある

重曹の硬い粒子は、歯だけでなく歯茎にもダメージを与える危険があります。

歯磨きの際に重曹で歯茎をこすると、細かな傷がつき、そこから細菌が侵入して炎症を起こすことがあります。

これが歯肉炎の原因となり、放置すると歯を支える骨まで溶かしてしまう歯周病へと進行するリスクも考えられます。

重曹歯磨きにはどんな効果がある?ホワイトニングとの違い

多くの危険性が指摘される一方で、重曹歯磨きにはいくつかの効果が期待できるとされています。

しかし、その効果は一般的にイメージされる「ホワイトニング」とは異なる点を理解しておく必要があります。

ここでは、重曹歯磨きに期待される具体的な効果と、医療ホワイトニングとの本質的な違いについて解説します。

コーヒーやお茶による着色汚れ(ステイン)を落とす

重曹の最も大きな効果は、その研磨作用による着色汚れ(ステイン)の除去です。

コーヒー、お茶、ワインなどを日常的に摂取することで歯の表面に付着した黄ばみや茶渋を、重曹の粒子が物理的に削り落とすことで、歯が本来持っている色を取り戻す効果が期待できます。

これは、歯の表面をきれいにする「クリーニング」の一種です。

酸性に傾いた口内環境を中和する

重曹の正式名称は「炭酸水素ナトリウム」であり、水に溶けると弱いアルカリ性の性質を示します。

食事をすると口内は酸性に傾き、細菌が繁殖しやすい環境になりますが、重曹うがいなどで口に含むと、この酸を中和する効果があります。

口内環境が中性に近づくことで、酸性環境下で発生しやすい口臭の予防につながります。

虫歯になりにくい口内環境をサポートする

虫歯菌(ミュータンス菌)は、糖を分解して酸を作り出し、その酸が歯を溶かすことで虫歯を発生させます。

この虫歯菌は酸性の環境で活発に活動するため、重曹のアルカリ性の成分で口内を中和することは、虫歯菌の活動を抑制する効果につながります。

結果として、虫歯になりにくい口内環境を維持する手助けとなります。

重曹では歯そのものを白くする「ホワイトニング」はできない

重要な注意点として、重曹歯磨きには歯そのものの色を内側から白くする「ホワイトニング効果」はありません。

重曹の効果はあくまで歯の表面に付着した汚れを落とすことによるもので、歯の内部にある象牙質の色まで変えることは不可能です。

医療ホワイトニングは、薬剤を用いて歯の内部の色素を分解し、歯自体の明度を上げる施術であり、重曹のクリーニング効果とは根本的に作用が異なります。

歯を傷つけずに重曹で歯磨きをする正しいやり方

重曹歯磨きのリスクを理解した上で、どうしても試してみたい場合は、歯へのダメージを最小限に抑えるための正しい方法で行うことが不可欠です。

ここでは、比較的安全に行うための準備から使い方までを3つのステップで解説します。

歯ブラシで強くこする方法は絶対に避けてください。

ステップ1:食用または薬用の重曹を用意する

重曹には「掃除用」「食用」「薬用」の3つのグレードがありますが、歯磨きに使用する場合は、必ず「食用」または「薬用」を選んでください。

掃除用の重曹は粒子が粗く、不純物を含んでいる可能性があるため、口に入れると健康を害する恐れがあり非常に危険です。

安全のため、純度の高い成分のものを使用しましょう。

ステップ2:重曹と水を混ぜてペースト状にする

重曹の粉末をそのまま歯に付けると、研磨力が強すぎて歯を傷つけやすくなります。

使用する際は、小さじ半分の重曹に対して、水を少しずつ数滴加えてペースト状に練りましょう。

ペーストの作り方としては、ダマがなくなるまでよく混ぜ、滑らかな状態にするのがポイントです。

水の量は、硬すぎず柔らかすぎない程度に調整します。

ステップ3:強くこすらず、歯の表面に優しく塗布する

作った重曹ペーストは、歯ブラシでこすらず、指の腹や綿棒を使って歯の表面に優しく塗布します。

この方法なら、過度な圧力がかかるのを防ぎ、エナメル質へのダメージを最小限に抑えることができます。

全体に塗り広げた後、1〜2分程度置いてから水で十分にすすぎましょう。

この使い方が、リスクを抑えるための重要なポイントです。

重曹歯磨きの頻度は?使用する際の注意点

正しいやり方を守っても、重曹歯磨きは歯にとって負担の大きいケアであることに変わりはありません。

安全に試すためには、行う頻度や使い方に関する注意点を厳守する必要があります。

ここでは、歯の健康を損なわないために知っておくべきポイントを解説します。

頻繁な使用を避け、歯への負担に注意する

重曹歯磨きは研磨作用が強いため、毎日の習慣にするのは絶対に避けるべきです。

歯のエナメル質への負担を考慮し、スペシャルケアとして週に1回、多くても2回までの頻度に留めましょう。

毎日続けてしまうと、歯の摩耗が急速に進み、知覚過敏や虫歯のリスクが格段に高まるため注意が必要です。

強くこすらず、歯や歯茎への刺激を抑える

重曹ペーストを使う際は、「磨く」というよりも「汚れに塗布して浮かせる」というイメージを持つことが大切です。

ゴシゴシと強くこすってしまうと、汚れだけでなく歯の表面まで削り取ってしまいます。

指や綿棒で優しくなでるように塗布し、化学的な中和作用と穏やかな研磨作用で汚れを落とすという使い方を心がけてください。

痛みや違和感があればすぐに使用を中止する

重曹歯磨きの途中や使用後に、歯が「しみる」「痛い」といった知覚過敏のような症状や、歯茎にヒリヒリとした痛みを感じた場合は、すぐに使用を中止してください。

それは、歯や歯茎が傷ついているサインかもしれません。

無理に続けると症状が悪化する可能性があるため、違和感があればすぐに中断し、必要であれば歯科医師に相談することが重要です。

歯の表面の着色汚れを落とすなら歯科医院のクリーニング

重曹歯磨きの主な目的は、コーヒーやお茶などによる歯の表面の着色汚れ(ステイン)を落とすことです。

しかし、これまで解説したように、自己流のケアには歯を傷つける大きなリスクが伴います。

もし、安全かつ確実にステインを除去したいのであれば、歯科医院で専門家によるクリーニングを受けるのが最も賢明な選択です。

プロの技術と専用の機材で、歯を傷つけることなく、隅々まで美しく仕上げることができます。

歯そのものを白くしたいなら医療ホワイトニング

歯の表面の汚れを落とすだけでなく、歯そのものの色を内側から明るくしたい場合は、医療ホワイトニングが唯一の有効な方法です。

歯科医院で行われるホワイトニングは、国から認可された安全な薬剤を使用し、歯の内部の色素を分解して漂白します。

これは重曹では決して得られない効果であり、生まれつきの歯の色や加齢による黄ばみを根本から改善したいと考える方に適した施術です。

重曹以外で歯を白くするなら?歯科医院でできる方法

重曹を使ったセルフケアには限界とリスクがあります。

安全性を最優先し、歯本来の白さと長期的な健康の両方を手に入れたいのであれば、プロフェッショナルのケアに任せるのが最善の道です。

ホワイトエッセンスでは、歯を傷つけることなく美しさと健康を実現する、専門的なクリーニングと医療ホワイトニングを提供しています。

着色汚れを落とすホワイトエッセンスのクリーニング

ホワイトエッセンスのクリーニングは、単なる歯石除去ではありません。

痛みなく一度で汚れを徹底的に除去することを基準とし、歯の表面に付着した着色汚れや細菌の膜(バイオフィルム)を専門の機材で一掃します。

施術後は、ナノアパタイト配合のペーストで歯の表面をコーティングし、ツヤツヤで汚れのつきにくい状態に仕上げます。

セルフケアでは難しい、黄ばみのない健康的な口内環境を実現します。

クリーニングの詳細はこちら

歯そのものを白くするホワイトエッセンスの医療ホワイトニング

ホワイトエッセンスでは、症例実績471万件のデータに基づき開発された、効果と安全性に優れた医療ホワイトニングを提供しています。*1

歯への刺激が少なく、自然で透明感のある白さを実現する弱アルカリ性の薬剤や、熱を抑えつつ高い効果を発揮する照射器を使用。

これにより、歯そのものの色を内側から明るくし、多くの方が目標とする白さの到達率は91.4%を誇ります。*2

*1 2026年3月末時点 症例件数はホワイトニングとクリーニングの合算

*2 集計期間:2023年1月~2024年12月
  対象者:該当期間にホワイトエッセンスコースを開始した 18,170名”

ホワイトニングの詳細はこちら

まとめ|重曹歯磨きは効果とリスクを理解して行おう

重曹を使った歯磨きは、着色汚れの除去や口臭予防に一定の効果が期待できるものの、歯のエナメル質を傷つけるなどの危険性が伴います。

もし試す場合は、必ず食用重曹を使い、ペースト状にして指で優しく塗る程度に留め、頻度も週1〜2回を守ってください。

しかし、安全かつ確実に歯の汚れを落としたいなら歯科医院のクリーニング、歯そのものを白くしたいなら医療ホワイトニングが最適な選択です。

リスクのあるセルフケアよりも、専門家の知見に基づいたプロのケアで、確かな美しさと健康を手に入れることをおすすめします。

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    重曹歯磨きに関するよくある質問

    Q 重曹歯磨きは毎日しても大丈夫ですか?

    Aいいえ、毎日続けるのは危険です。
    重曹の研磨作用で歯の表面が削れてしまうため、頻度は週に1〜2回が限度です。
    毎日の使用は歯のエナメル質を摩耗させ、知覚過敏や虫歯のリスクを高めるため、絶対に避けてください。

    Q 歯磨きに掃除用の重曹を使っても大丈夫ですか?

    A絶対に使用しないでください。
    掃除用の重曹は食用に比べて粒子が粗く、不純物が含まれている可能性があります。
    口の中に入れると歯や歯茎を傷つけるだけでなく、健康を害する危険性もあるため、必ず食用か薬用のものを使用してください。

    Q 重曹歯磨きで歯が削れることはありますか?

    Aはい、本当です。
    重曹は研磨剤としての性質を持っており、その粒子は歯の表面のエナメル質を削ってしまう可能性があります。
    特に粗い粒子の重曹を使ったり、強くこすったりすると歯の摩耗が進み、危険性が高まります。

    監修医師

    特別監修医師 大槻昌幸肖像

    歯科医師

    大槻昌幸

    1988年東京医科歯科大学大学院歯学研究科修了後、東京医科歯科大学歯学部歯科保存学第一講座入局。東京医科歯科大学大学院准教授、松本歯科大学客員教授を歴任する一方、一般社団法人日本審美歯科学会理事長、一般社団法人日本レーザー歯学会常務理事、一般社団法人日本接着歯学会代議員なども務める。現在はホワイトエッセンス特別監修医師として、世界に通用する漂白効果の実現、及びさらなる漂白効果を得るための製品研究に携わる。

    著書:患者さんが安心・納得する医療ホワイトニング説明BOOK こう聞かれたら、こう答える
    ホワイトニング NEW GENERATION 他

    歯科医師 大河原典果肖像

    歯科医師

    大河原典果

    1997年新潟大学歯学部卒業後、獨協医科大学医学部口腔外科学講座入局。2001年ホワイトエッセンスに勤務し、臨床現場での診療と並行して歯のホワイトニングや歯のクリーニングといった各施術のマニュアル・教育研修に参与。ホワイトエッセンスの次世代ホワイトニング材研究開発担当者として、フリーラジカル研究者や共同研究先の各大学の先生方の協力を得てオフィスホワイトニング材(ホワイトエッセンスホワイトニング プロ)の開発および認可取得に携わる。

    著書:リピート化するホワイトニング・クリーニング