歯ブラシでこするのはNG!意外と間違いやすい「舌ケア」の方法

歯ブラシでこするのはNG!意外と間違いやすい「舌ケア」の方法


舌の汚れは、口臭の原因になるというのは、既に広く知られている事実。しかし、その正しい対処方法について知っている人は、あまり多くない気がします。そこで今回、お口の専門家である歯科医師の安部美紀先生(ホワイトエッセンス)に舌ケアについてお話を伺いました!

舌汚れは、毎日溜まっていく

歯科医師の安部美紀先生
—普通、歯はみんな毎日磨くものですが、1日経つと、舌も歯と同じくらい汚れますか?

安部:はい、汚れます。私たちは毎日食事をしたり、水分を摂ったりしますよね。それはつまり、皮膚と同じように、口腔内が外からの刺激に晒されている状態。だから口腔内の粘膜や舌は、皮膚と一緒でターンオーバーをしています。その垢となってはがれた細胞が、舌の表面に付着するのです。舌の表面は、絨毯のようにびっしりと微細な突起で敷き詰められているので、汚れが付きやすいんですね。ちなみに、舌のターンオーバーは1日周期です。

—毎日、垢がはがれているわけですね。その後はどうなるんですか?

安部:はがれたものは通常、ほとんどそのまま飲み込まれていきます。しかし、中には残ってしまうものもあります。そして、プラーク(歯垢)と一緒で、表面がザラザラして汚れていると、もっと汚れがつきやすくなるんですよ。悪い意味の「相乗効果」と言いますか…。

その溜まった汚れは、白い苔のように見えることから、舌苔(ぜったい)と呼びます。舌苔はプラークと同様、細菌の温床です。それらが繁殖すると、様々なトラブルを引き起こします。舌苔が口臭の主原因物質を発生させることは既に有名な話ですが、他にも味覚を鈍らせたり、舌の細菌が肺に入って肺炎の原因になったりもするんです。

—舌汚れが原因で、肺炎になるんですか!?

安部:意外かもしれませんが、そうなんです。食事中に食べ物が肺に入ると、普通は咳き込みますよね。あれって反射神経の一種なんですよ。若い人なら当たり前にできることですが、高齢になると、運動神経と一緒で反射神経も次第に衰えていきます。そして肺に入ったことに気付かずに咳き込まないでいると、肺に入った細菌のせいで炎症を起こしてしまうんです。それを誤嚥性(ごえんせい)肺炎と言います。実はこれが、高齢者がかかる肺炎の中で最も多いパターンなんです。

—本人が気付かないうちに肺炎にかかっているなんて…。恐ろしいですね。

安部:本当ですね。本人はもちろん苦しくないので分からないですし、咳き込まないので、周りの介護している人たちも気付きません。それでそのまま亡くなってしまうケースも多いんです。実際、肺炎は日本人の死亡原因の第4位で、90歳以上では第2位となっています。

—そこまで悪化させないためにも、舌ケアが重要ということですね。

歯ブラシでこすると、舌が傷つく

舌が傷つくケアはNG
—私も気付いたとき、たまに舌をキレイにしています。歯磨きの最後に、歯ブラシでちょっとこすったりして。

安部:そうですか。でも残念ながら、歯ブラシは舌ケアには向いていません。舌のふさふさした部分はすごく細かいので、歯ブラシの毛先のほうが太いんですよ。そのため、歯ブラシでこすると、逆に汚れを舌に押し付けてしまったり、舌を傷つけてしまったりすることになりかねません。

—えぇ〜っ…!「歯ブラシで舌磨き」はNGなんですか?? よかれと思ってやっていたのに…。

安部:やめたほうがいいと思います。しかも、歯ブラシのせいで舌に傷がつくと、そこでまた汚れが溜まりやすくなるので、かえって舌苔が増えてしまう可能性もあります。さらに、過度な外的刺激は、舌癌(ぜつがん)の発生リスクを高めることに…。舌ケアには、過度な力が入りやすい歯ブラシではなく、舌専用の清掃器具である舌ブラシや舌ベラを使うほうがいいですね。

—ちょっと、その清掃器具を見せていただいてもいいですか?

安部:どうぞ。私がおすすめするのは、こちらの舌ベラです。
歯科医師の安部美紀先生
—たしかに、こすっても痛くなさそうな素材ですね。

安部:そうですね。それに、歯ブラシは縦長じゃないですか。それをそのまま舌に使っても、舌にあたる面積が少ないので、きちんと汚れが取りづらいと思います。それに対して、舌専用の清掃器具は、ちゃんと横幅が広くなっているんです。舌を傷つけない形状であると同時に、きちんと汚れをとれる形状にもなっています。

舌ケアは1日1回、朝食前に行うべし

歯科医師の安部美紀先生
—その舌ベラ、どちら側を使うのが正解ですか?

安部:平らなほうではなく、やや波打って3列になっているほうを、舌に当てて使ってください。使うときは、まず鏡で自分の舌をよく見て、舌苔の位置を確認しましょう。そしてこの舌ベラを使って、舌の奥のほうから手前に滑らせるような感じで舌苔をすくっていき、そのまま口の外へ吐き出します。絶対に、強くゴシゴシこすらないでください。

先にジェルで軽くマッサージをして、汚れを浮かせてから、その後に舌ベラを使ってやさしくすくい取ると、より効果がアップしますよ。この「セラブレストゥースジェル」は、口臭予防を目的とした口腔用品(歯磨剤)でもあり、舌の汚れと口臭をダブルで予防するので、かなり優れものです。

—市販の歯磨き粉ではダメですか?
歯磨き粉は研磨剤がたくさん入っていたりするので、あまりおすすめしません。それに、歯磨き粉に入っている研磨剤のツブツブが、ふさふさの舌の上に残ってしまっても仕方ないですからね。
歯科医師の安部美紀先生
—1回のケアで、どれくらいキレイになりますか?

安部:「舌が白いのは汚れだから、全部とってしまおう!」と思って、一生懸命やりすぎるのは危険です。わずかな白さが残っているのは普通のことなので、神経質になる必要はありません。舌は毎日ターンオーバーしていますし、少しずつ上から取っていけば、いずれはちゃんとキレイになっていきます。1回のケアでやさしく3〜10ストロークを行えば、もう十分。舌を傷つけることなく、舌苔を除去できます。

—歯磨きのように、食後は毎回やったほうがいいですか?

安部:舌ケアは1日1回で構いません。おすすめの時間帯は、朝起きてすぐのタイミング。就寝中は唾液の分泌が著しく減少し、口腔内の細菌が1日の中で最も増殖します。ですから、それらの細菌を朝起きて水や朝食と一緒に飲み込んでしまわないよう、朝食前に行うのがベストです。

—なるほど!舌ベラを手に入れて、私も明日からさっそく正しい舌ケアを実践したいと思います。本日はありがとうございました!

 

舌ケアに限らず、ホワイトエッセンスではお口の健康をトータルでサポートしています。

 

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(編集・執筆:サムライト


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