A
オキシドールの容器に書いてある使用用途を見てみると、「歯の清掃」って書いてあるんですね。
オキシドールは、2倍に薄めて使います。
歯のホワイトニングに使う薬剤の基本成分は、過酸化水素水といって、オキシドールと同じ成分です。
オキシドールは3%の過酸化水素水を使用します。ホワイトニングには、30〜35%程度の過酸化水素水を使用します。
これは、高濃度の過酸化水素水の方が短時間で効果を得られるからです。
医者でもらう風邪薬が薬局で買う風邪薬よりも強力なのと同じです。
皆さんが興味があるのは、オキシドールで歯が白くなるかどうかだと思いますが、長期間に渡って使用したことがないので、個人的な感想を伝えることはできません。
ただ、オキシドールでは、歯の表面の汚れを取ることはできても、歯の内部の黄ばみを漂白していくことは難しいのではないかと考えています。
そもそも、過酸化水素水がなぜ歯のホワイトニング(歯の内部の黄ばみをとる)ということに向いているのかについて説明したいと思います。
過酸化水素水は、空気に触れると酸化反応をします。そして、水と酸素に分解されます。
この酸化過程で発生するのが、フリーラジカルです。
フリーラジカルは、分子のペアの片方が不足し、常に不安定な電子を含む状態の分子です。
このフリーラジカルが、歯の内部にある色素を分解してくれます。
歯のホワイトニングは、短時間にどれだけのフリーラジカルが発生するかで、その効果が決まります。
このときに、オキシドールだけでは、2つの問題があります。
オキシドールは過酸化水素濃度が3%しかないため、長時間歯の表面で作用させる必要がありますが、オキシドールは液体なので、歯の表面ですぐに乾燥してしまいます。この場合には、乾燥を防ぐための増粘剤が必要でしょう。
また、フリーラジカルを沢山発生させるためには触媒が必要となります。
触媒は、「それ自体が変化することはありませんが、化学反応を促進する物質」です。
触媒を混ぜない過酸化水素水は、酸化過程で大部分が水と酸素だけに分解され、フリーラジカルはほとんど発生しません。
以上のような理由から、オキシドールだけの歯のホワイトニング効果は、あくまでも清掃に対しての効果であり、歯を漂白するまで作用しないのではないかと考えられます。
最後に、私たちも様々な濃度の過酸化水素水で実験をしてみましたが、10%以下になると、たとえ触媒を使用したとしても、ほとんどホワイトニング効果は得られませんでした。