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ホワイトエッセンスデンタルクリニック
歯科医師 熊谷法子
7月号で、「80歳になっても20歯以上自分の歯を保とう」という8020運動について紹介いたしました。実際に歯を守るためには、どうすればよいのでしょうか?歯を磨くことも大切ですが、その他にも気を配りたいことは多くあり、生活習慣、その中でも食習慣は歯を残すことに大きく影響します。
ところで、歯を守る食習慣ときくと、どのようなイメージをお持ちでしょうか?実は、お口の中をむし歯になりやすい環境にする食べ物は、砂糖が入っている甘いものだけではないということです。ポテトチップスなどの甘くないお菓子や普通の食事でも、飲食の直後はお口の中、唾液や歯の間に残った汚れ(=細菌の塊)が酸性になり、むし歯になりやすい環境になります。食後しばらくすると、時間の経過とともに唾液の作用によりお口の中は中性に戻りつつあるのですが、細菌は時間の経過によって、どんどん育っていき、むし歯を作りやすくなります。たとえ中性に戻りつつあっても、やはり歯磨きは必要なのです。 |

そして、歯の健康のためには、バランスの良い食事をとることが大切ということが複数の調査で分かっています。実際に80歳で20本以上歯を残すことができた、「8020」を達成した人はどんな食習慣だったのでしょうか?性別にみると、男性で10〜20歳代の頃に好き嫌いがなかった、40〜50歳代で牛乳、小魚、果物、海藻を多く摂取していた、女性は小学生の頃に牛乳を週3回以上摂取していた、40〜50歳代で牛乳、乳製品、小魚、魚、果物、海藻をよく摂取していたなどがあげられます。そして、歯が19本以下の人は、20本以上の人と比べて甘いものが好き、間食回数が多いという研究があります。そして、20本以上歯があった人は、そうでない人と比べて80歳の時点で、カロリーの摂取量や脂肪の摂取が少なく、食品の種類は多く、特に魚や野菜を良く食べていたことが分かりました。
歯を守る食習慣は案外普通のことで、健康を保つ食習慣と同じなのですよ。皆様も一度ご自分の生活習慣を振り返ってみてはいかがでしょうか?
参考文献
北海道公衆衛生学会雑誌13:35-43,1999
日本公衛誌40:189-195,1993
口腔衛生会誌46:241-247,1996
口腔衛生会誌46:668-706,1996 |